Okizemi blog
沖ゼミブログ
- 2024/10/28
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【大学受験の基礎知識】大学入試のしくみ
- 大学受験情報
大学に入るためには入試に合格しないといけませんが、その大学入試のしくみを知ることが合格への第一歩になります。入試の仕組みを知りきちんと対策をして臨むことが大切です。
大学入試には大きく分けて「一般選抜」「学校推薦型選抜 (指定校制/公募制)」「総合型選抜」の3種類の選抜方式があります。
一般選抜
入試といったときに思い浮かべるテスト形式のものが一般選抜。大学ごとに指定されたテストを受け、その得点で合否が判断される。選抜方式の中で一番募集人数が多く、国公立大では入学者の約8割が一般選抜から合格しています。
| 一般選抜試験の種類
【大学入学共通テスト】
「共通テスト」や「共テ」「1次試験」と呼ばれ、国公立大の一般選抜受験者は必ず受けるテスト。受験大学によらず同一内容のテストで、国語・地理歴史/公民・数学・理科・英語・情報。受験生は、大学が指定する教科・科目に応じて受験する。数学と地理歴史・公民、理科は2科目受験できるので最大で9科目が受験できる。毎年1月中旬に2日をかけて実施される。
共通テストの問題と解答は大学入試センターのHPで過去3年分閲覧が可能。範囲は高2までの履修内容となっているが、高1でも英語や国語、数学Ⅰ,数学Aや理科の基礎などは対応できる問題が多いので高1の春休みから実際に解いてみて共テの雰囲気を掴んでおくことが重要。国公立大受験の場合には共通テストは第一段階選抜の役割もしていて、一定の得点以下の場合は個別試験を受験できない(通称足切り)。そのため受験生は自分の得点を確認し受験大学を再考する場合もある。共テの得点はその時点では公表されないため自己採点が重要な要素の1つになっている。
【個別試験】
それぞれの大学で作成されたテストのこと。国公立大では共テを1次試験、個別試験を「2次試験」とも呼び、この2つの試験の合計点で国公立大は合否が決まる。合計点の出し方は1次と2次を単純に合計する大学や、1次の得点を圧縮して2次の得点の割合を大きくして合計する大学、特定の科目の得点を倍にして合計する大学など大学によって異なる。私立大では個別試験の得点のみで合否が決まる。国公立の2次試験では記述問題が多く出題される傾向にある。個別試験は大学や学部ごとに出題傾向が異なるので『赤本』と呼ばれる大学や学部ごとの過去問題集を使って勉強することが多い。
英語を中心とした2~3科目での試験が多いが、小論文や面接を実施する大学もある。個別試験の内容は大学や学部だけでなく学部や日程(前期・中期・後期)によっても大きく変わる。
学校推薦型選抜
国公立大では一般選抜に次いで募集人数が多い入試で「指定校制」「公募制」の2種類があります。どちらも学校長からの推薦が必要で、出願条件として高1から高3の1学期までの評定平均や英語検定のスコアが定められているところが多い。また合格した場合にはその大学に入学することを条件としているところ(専願)がほとんどで、国公立の場合は専願のみ。選抜方法は書類審査、面接、小論文、学力検査などで多面的に評価され合否が判断される。学力試験が課される大学もある。高1からの評定が大事になってくるので学校推薦型選抜を考えている人は後で後悔しないためにも早くから出願条件を確認しておくことが大事。
| 学校推薦型選抜の種類
【指定校制】
通っている高校が大学から指定校として認定されている場合に応募できる推薦制度で、私立大のみの募集となっている。高校ごとに募集枠が決まっているため、募集枠を上回った場合は校内選考で選抜される。指定校制は校内選考を通れば高い確率で合格できるので、行きたい大学の指定枠が通っている高校にあるなら積極的に狙うことをおススメします。
【公募制一般】
大学の出願条件を満たしていれば誰でも出願できる推薦制度で、私立大だけでなく国公立大でも実施される。国公立大は募集枠も少なく、出願条件の評定平均も高く設定されている。また国公立大では共通テストの結果を利用される場合もある。公募制は倍率によって合格の確率は変わり、人気の大学や学部は合格するのが難しくなる。
【公募制特別】
スポーツや文化活動などが評価される推薦制度。
【地域枠】
主に医学部や教育学部で募集される地域枠。大学卒業後に一定期間地元での就職、指定の診療科での診療を条件として募集され、学費の免除がある場合が多い。ただし、卒業後に地域での従事などの条件を満たさない場合には学費の全額返金が必要となる。琉球大学の医学部も地域枠を設置していて、出願条件は評定平均4.3以上、沖縄県内の高校を卒業している1浪までの生徒で、1つの高校につき3名までとされている。選抜方法は書類選考、共通テスト、面接、小論文。卒業後は県知事の指定する医療機関で9~12年間従事することが条件。それ以外にも出身地域を限定しない地域枠も数多くあり、卒業後の居住地域や専門性、就職場所など将来に渡ってのビジョンを描ける場合には一般選抜よりは合格の難易度が下がるので、高1のうちから情報収集をしておくことが鍵になる。
総合型選抜
総合型選抜は学校推薦型選抜と違い、出願時に学校長の推薦を必要としていません。募集人数は他の2つの選抜方法に比べると少ないですが、京大をはじめ国立大も取り入れている大学が求める人物を選抜する方法。大学側は生徒が大学で何を学びたいのか、将来何をしたいのか、その意欲や熱意を重視して書類選考・小論文・プレゼンテーションなどで選抜を行います。また、出願条件として多くの大学が評定の基準を設けていない。基本的に総合型選抜では専願となりますが、併願可能の大学もあります。総合型選抜は早くから取り組んでいたから有利ということはありませんが、早期から考えている人は様々な課外活動に参加するのもひとつの方法です。